日本で京都クレジットを供給しているのは、商社や証券会社等が挙げられるほか、最近では欧州等海外の金融機関も参入しています。供給側の企業は、実際に途上国でCDMプロジェクトを手がけることで、京都クレジットを直接取得しています。
プロジェクトに直接投資することで京都クレジットを取得することを、一次(プライマリー)取得と呼びます。一次取得の利点として、京都クレジットを比較的安く取得できる点があります。一方、途上国への投資にまつわる一般的なリスクに加え、プロジェクトがCDMとして国連に承認されないリスク、想定していたほどの京都クレジットが発行されないリスク、京都クレジットの発行に時間がかかり第一約束期間に間に合わないリスクといった特有のリスクが存在します。
一次取得に対して、既に発行されている京都クレジットを取得することを二次(セカンダリー)取得といいます。例えば、既にプライマリーでCERを取得している日本の商社や海外の仲介業者から、セカンダリーでCERを調達する方法です。
日本では、これまでは電力や鉄鋼等の大口需要家が、CDMプロジェクトに直接投資したり、商社等から購入したりすることで、京都クレジットを調達してきました。しかし、京都クレジットへの需要がより小口へと広がってくるのに伴い、その調達方法も多様化しつつあります。
2006年地球温暖化対策推進法の改正を経て、京都クレジットを信託化することができるようになりました。信託の活用方法はいくつかあり、一つは商社等が保有する大口の京都クレジットを信託受益権の譲渡の形で購入する方法です。この方法の特徴として、主に1千t-CO2以上の小口で調達できる、調達するのに国別登録簿に口座を開設する必要がない、といった点があります。

なお、信託を活用した別のアプローチとして、需要家が金銭を信託し、信託銀行が委託者(需要家)に代わって京都クレジットを取得してくる方法があります。
なお、2005年から排出量取引制度が開始された欧州では、より多様な主体が京都クレジットの売買に関わっています。欧州の取引には、相対(OTC)取引と、取引所取引があります。欧州気候取引所(ECX)やBlueNextでは、欧州排出量取引(EUETS)で使われる排出枠(EUA)が上場されています。取引には電力会社や銀行等の金融機関が参画しています。
一方、日本ではこれまで法律面の制約から、取引所が京都クレジットを上場することができませんでした。しかし、昨今における金融規制緩和の一貫で、銀行、保険会社、取引所等での京都クレジットの取扱いが認められる方向で検討されています。
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