環境省指針によると、カーボン・オフセットの主な類型としては、
(1)市場を通じて広く第三者に流通するクレジットを活用したカーボン・オフセット、
(2)市場を通さずに特定者間のみで実施されるカーボン・オフセットの二つに大別されます。
このうち、市場に流通するクレジットを活用したカーボン・オフセットについては、概ね以下のような3つの
タイプが考えられます。
(商品使用・サービス利用オフセット)
市民、企業、NPO/NGO、自治体、政府等が商品を製造・使用・廃棄したり、サービスを利用したりする際に
排出される温室効果ガス排出量について、当該商品・サービスと併せてクレジットを購入することでオフセット
するもの(市民、企業、NPO/NGO、自治体、政府等は、オフセットに要する費用を含む商品・サービスを任意で
購入)。
(例)家庭やオフィスの電気製品等であってクレジット付きのものの購入やリース
(会議・イベント開催オフセット)
国際会議やコンサート、スポーツ大会等の主催者がその開催に伴って排出される温室効果ガス排出量をオフセット
するもの(費用は基本的に市民、企業、NPO/NGO、自治体、政府等が自己負担)。
(例)会議やイベント等での電気使用や出席者の移動等による温室効果ガス排出量のオフセット
※G8環境大臣会合のオフセットに関して
(自己活動オフセット)
市民、企業、NPO/NGO、自治体、政府等が、他の場所で排出削減・吸収を実現するプロジェクトからクレジットを
購入することで、自らの活動に伴って排出される温室効果ガス排出量をオフセットするもの
(費用は基本的に市民、企業、NPO/NGO、自治体、政府等が自己負担)。
| (例) | ・家庭における電気・ガスの使用等に伴う温室効果ガス排出量のオフセット |
| ・企業の本社ビルの電気使用等に伴う温室効果ガス排出量のオフセット |
市場流通型・商品使用・サービス利用オフセットの場合
特定者完結型オフセットの場合
海外では、日本に先駆けて欧州や米国でカーボン・オフセットの取組が活発に推進されていました。 例えば、英国では公務員が使うフライトからの排出をオフセットするための基金が設立されたほか、 オフセットに関する認証基準が策定されています。
『海外におけるカーボン・オフセットの取組事例の紹介』では、現在までに確認できた情報に基づき、以下の事例が紹介されています。
商品使用・サービス利用におけるカーボン・オフセット- 航空機利用の際のカーボン・オフセット
航空チケットをウェブ上で購入する時にオフセット・クレジットを併せて購入できるBritish Airways社等、7事例。 -
自動車利用時のカーボン・オフセット
新車購入時に、当該自動車の走行により排出されるCO2に対するオフセット用のクレジット価格も併せて販売するサービスを提供するLand Rover社等、3事例。 - バス利用の際のカーボン・オフセット
バス利用に伴い排出されるCO2量をオフセットできるように、乗客に乗車時間に応じたクレジットを購入できるサービスを提供するニュージーランドのInter City Groupの事例。 - エネルギー消費の際のカーボン・オフセット
家庭でのガスで電気の消費に伴うCO2排出をオフセットするサービスを提供するEDF Energy社の事例。 - 宅配便等の送付の際のカーボン・オフセット
宅配便送付に伴うCO2排出量をオフセットし、カーボン・ニュートラルな宅配便サービスを提供するDHL等、3事例。 -
コンピューター機器購入時のカーボン・オフセット
コンピューター購入時に、購入後3年間のCO2排出量をオフセットできるサービスを提供するDELLの事例。
会議・イベント等の開催時におけるカーボン・オフセット
- 国際会議におけるカーボン・オフセット
会合開催に伴うCO2排出量をオフセットすることとしたG8グレンイーグルス・サミットホスト国の英国政府等の事例。 - スポーツイベント開催時におけるカーボン・オフセット
大会開催に伴うCO2排出量をオフセットしたFIFAワールドカップ2006の事例。 - 著作物等の製作におけるカーボン・オフセット
テレビドラマ制作に伴い排出されるCO2量をオフセットするドラマ「24」の事例。
自己活動におけるカーボン・オフセット
- 事業活動を対象にしたカーボン・オフセット 金融機関として初めてカーボン・ニュートラルを目指し、グループの事業活動に伴うCO2排出をオフセットした香港上海銀行(HSBC)等、10事例。
- 個人の活動を対象にしたカーボン・オフセット 自動車の運転、飛行機の利用、家事等から排出するCO2をオフセットするためのサービスを提供する米国のTerra Pass社等、3事例。