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早分かり京都クレジット調達PDF
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1. 地球温暖化 1-2. 地球温暖化をめぐる政策

 1992年地球サミットにおいて採択された気候変動枠組み条約(United Nations Framework Convention on Climate Change, UNFCCC)は、「気候系に対して危険な人為的干渉を及ぼすこととならない水準において大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させること」を究極の目標としています。この条約の枠組のもとで、先進国に対して2008年から2012年までのGHG排出削減義務を定めたのが京都議定書です。京都議定書は、初めて先進国が排出削減義務を負うことに合意したものです。一方で、排出量の多い米国がその枠組から離脱中であり、また排出量の伸びが著しい中国やインドには削減義務が課されていません。現在、2013年以降の「ポスト京都」をめぐって、国際交渉が進められています。これまで、2050年までにGHG排出量を半減させる必要があることが世界的に確認されています。

 このように、長期にわたり大幅な排出総量削減を実現するためには、経済的インセンティブの付与を介して各主体の経済合理性に沿った排出抑制等の行動を誘導する経済的手法、すなわち、炭素排出に価格を付け、市場メカニズムを活用し、技術開発や削減努力を誘導していくという手法を積極的に活用することが有効であり、こうした手法の一つとして、「排出量取引」の仕組みが世界的にクローズアップされています。このような排出量取引の仕組みには、現在、以下のようなものがあります。

<各種排出量取引の仕組み>
1. 京都メカニズム
 
 京都議定書では、削減目標を負った先進国が他国と融通しあって費用対効果の高い方法で達成するための3つのメカニズムが定められています。一つ目がクリーン開発メカニズム(CDM)と呼ばれる仕組みで、先進国の政府や企業が途上国でGHG排出削減・吸収プロジェクトを行い、削減・吸収分を排出クレジットとして自国の目標達成に活用できる仕組みを言います。国連環境計画(UNEP)の統計によると、2009年2月時点で、4,500件近いプロジェクトが進行中で、2012年までに合計約29億1千万t-CO2の削減が見込まれています。

 二つ目が共同実施(JI)と呼ばれる仕組みです。CDMと似ていますが、途上国ではなく、削減目標を負う先進国でGHG排出削減・吸収プロジェクトを行います。現在では、ロシア、ウクライナや東欧諸国にプロジェクトが集まっています。

 三つ目が国際排出量取引制度と呼ばれる仕組みです。京都議定書の目標を達成するために、目標より進んだ排出削減を行った国から余剰の排出枠を購入する方法です。
   
2. 国内排出量取引制度
(1)
我が国における国内排出量取引制度
 我が国では、2005年から環境省が自主参加型国内排出量取引制度(JVETS)を実施してきました。2008年10月からは、政府一体となって、JVETSも含めた形で排出量取引の試行的実施が開始されています。また、地方自治体でも排出量取引制度の導入を巡る検討がなされており、東京都は、2008年の条例改正により、2010年度より排出量取引制度を実施することとしています。
   
(2) 海外における国内排出量取引制度
 
 海外では、国内排出量取引制度の導入・検討が進んでいます。欧州では、2005年から欧州排出量取引制度(EUETS)を導入しています。2013年以降は制度改正を行い、更なる削減を目指しています。米国では、オバマ新政権が発足し、キャップ&トレード型の国内排出量取引制度の導入を明らかにしました。また、連邦レベルに先駆けて、州や企業レベルも排出量取引制度の導入に向かって動いており、2009年、米国北東州において、発電所を対象とした地域GHG削減イニシアティブ(RGGI)が開始されたほか、西部、中西部、カリフォルニア州等でも導入が検討されています。ニュージーランドは、2008年から排出量取引制度を導入。森林部門から導入が始まり、徐々に対象部門を拡大していく予定です。その他、カナダとオーストラリアがそれぞれ2010年からの国内排出量取引制度導入を検討中です。
   
3. カーボン・オフセット
 
 カーボン・オフセットとは、市民、企業、NPO/NGO、自治体、政府等の社会の構成員が、自らのGHG排出量を認識し、主体的にこれを削減する努力を行うとともに、削減が困難な部分の排出量について、他の場所で実現したGHG排出削減・吸収プロジェクトや活動を実施すること等により、その排出量の全部又は一部を埋め合わせることをいいます。環境省は、信頼性の高いカーボン・オフセットの構築を目指して、指針や各種ガイドラインを策定するとともに、カーボン・オフセットで活用できる国内での排出削減・吸収クレジットを創出する制度(J-VER制度)も開始しました。また、各主体との情報共有・意見交換を行うとともに、具体的な連携・協力を模索する場として、日本カーボンアクション・プラットフォーム(JCAP)を設立しました。

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